公立館林厚生病院
公立館林厚生病院 麻酔科
須藤 亮 先生
私が麻酔科指導医となってから出会った研修医の総数は延べ200名を超えるかと思う。しかし、現在の勤務病院では5年間にその出会いは10名に満たない。非常に寂しい。初期研修を希望する新卒医師が臨床研修指定病院を選択するとき、ポイントは大学病院か市中病院か、そして現在、多くの研修医から支持されているのは、都会の大きな病院である。無理もない。貴重な研修期間、できるだけ多くの症例を経験したい。優秀な指導医のもと研鑽を積みたい。都会の便利な地で快適に過ごしたい。誰もが思うところであろう。ここで一歩下がって考えてみよう。大病院には豊富な症例が集まる、そして優秀な指導医と出会える可能性も高い。しかしそこには、君と同じ初期研修医がたくさんいる。後期研修医も然り、そして後期研修後の若い医師が大勢いる。指導医が君に割いてくれる時間は自ずと限界が出てくる。翻って当院のような田舎の中核病院では、常勤医のほとんどはベテラン勢。研修医や若年医師の割合が少ないから、君は複数の指導医をほぼ「独り占め」できる。またその指導医となるもののほとんどは、大学病院や関連病院での豊富な指導経験を持つものばかり。加えて、都会ではとても手が届かない広い居住スペースに、通勤のストレスは”ゼロ”。更に田舎といっても、当院から都心への移動は東武線一本でわずか一時間程度だ。都内でも例えば西多摩エリアと比べれば決してディスアドバンテージはないはずだ。
群馬県内には、当院と似たような条件の中核病院がいくつかある。どうだろう、群馬県で一緒に研修してみないか。きっと満足できる研修となること請け合いだ。